温度計用センサーの基礎知識

HACCPの義務化について

HACCPとは、食品の衛生管理手法の1つです。

製造工程の安全をチェックし、完成した全ての安全性を確保するという方法です。製造ラインで危ない場所はどこか、どのように管理するのかといった考え方から、決められた温度や時間で加熱されたかなどを日報に記載します。決められた温度や時間が守られていないことが確認された場合は、製品の荷止めや手直し、工程の改善などを行います。

各工程で記録を保存しており、異常がでた場合の原因究明が容易にできるという利点があります。従来から食品業界では最終製品の抜き取り検査が主流でしたが厚生労働省が2020年までにHACCPの義務化を計画しており、全ての食品会社の緊急の課題となりそうです。HACCPを導入していることを国や自治体、認証会社から認証を取得する必要があり、2020年以降未認証の会社は今の取引会社と取り引きをすることができなくなることが予想されます。

HACCP義務化の背景には、世界的に食品の輸出入が増えていることが挙げられます。EUや米国などはすでに義務化を完了しています。カナダや台湾、韓国、オーストラリアなども義務化を進めており、日本もそれを追う形となりました。食品の事故は致命傷になりやすく、たった一度の事故が倒産に繋がることも少なくありません。HACCPは、日常業務を改善する非常に優れた衛生管理の手法なので、導入することでより安全に製品を製造することができるのです。

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