ゴム部品を製造している工場で働いている人は別としても、今までゴム部品がどのようにできているのか知らない人は多いのではないでしょうか。
ゴムは収縮性がある材料で、輪ゴムなどはその収縮性を利用したアイテムです。水道の蛇口の中にはパッキンと呼ぶ水漏れを防止するゴム部品が使われていますが、これも収縮性を利用しているもので、パッキンが内蔵されていることで、隙間から水が漏れだすことを防止してくれるわけです。
ゴム部品は金型とプレス機を使って成型で作り出されるもので、金型の温度管理が部品の品質を左右します。金型およびプレスを使った加工は樹枝や金属などもありますが、いずれも金型の温度管理、樹枝部品の場合は加工機の温度管理も必要不可欠です。モノづくりの中では必ず使えない不良品が発生します。これをゼロにすることが課題になるかと思われますが、1日に何千もの部品を作れば必ず不良品は発生することになります。
樹脂や金属は不良になったものを再利用することができます。樹脂の場合は粉砕機を使ってリサイクル材に、金属は溶かせば再び使うことができますが、ゴムは一度加硫と呼ぶゴム内部の分子同士を結合させると再利用ができません。簡単に言えば、ゴムは一度成型を行うと2度とリサイクルができない材料になるわけです。なるべく不良率を下げたいと考える人は多いかと思われますが、温度管理を徹底することは不良率を下げる、無駄を排除する秘訣にもなっているのです。