温度計用センサーの基礎知識

HACCPと食品の衛生管理

HACCP(ハサップ)とは、1960年代にアメリカで開発された食品の衛生管理方式です。

Hazard_Analysis_Critical_Control_Pointの頭文字を取ったもので、日本語では「危機分析重要管理点」と訳されています。従来の食品の衛生管理では、最終的にできあがった製品に対して規準に合致しているかどうか抜き取り検査を行い、安全性を確認していました。規準に合致しない製品があった場合は一連の製品を破棄して安全性を担保していました。それに対してHACCPによる衛生管理は、原材料の受け入れから最終製品までのそれぞれの工程で、微生物による汚染や金属の混入などの危機要因を分析・予測して、重要な工程を重点的に管理することで安全性を確保するものです。

HACCPが開発されたのは、当時進められていたアポロ計画での宇宙食の安全性を確保するためでした。その後、一般の食品の衛生管理にも取り入れられるようになり、世界各国でも導入されるようになっています。

現在では食品の安全性を証明するものとして、アメリカやカナダ、EUの国々などへ食肉や海産物を輸出する際には、HACCP認証が必要となっています。そのため日本でも、1998年に支援法が制定されました。現在日本では、厚生労働省や東京都・北海道・宮城県などの地方自治体、日本食肉加工協会などの業界団体、民間認証団体などによってHACCP認証が行われています。

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